やはり「自分の心のコントロール」が非常に重要!

 こんにちは!円アカです!

 

 皆さんは1日にどの程度スマホを使っていますか?「スマホの使用時間」と「学習効果の関係」について、以前にブログに書いたことがありますが、改めてお話をさせていただこうと思います。早速ですが、皆さんはどの選択肢が,「テストの成績(偏差値)」が一番良くなると思いますか。

  1. スマホを持っていない
  2. スマホを全く使わない
  3. スマホを1時間未満使用
  4. スマホを1~2時間使用
  5. スマホを2~3時間使用
  6. スマホを3~4時間使用
  7. スマホを4時間以上使用

 結論は、「3→2→1→4→5→6→7」の順で低くなっていきます。この結果を聞くと、「あれ? 子どもにスマホを持たせた方が良いのかな?」と、思われた保護者もいるかもしれません。しかし、結果の見方には、少し注意が必要になります。どうしてスマホの使用が「1時間未満」の学力が一番高いのか。皆さんが知りたいのはまさしくここではないかと思います。そして、これがまさしく今回お話をしたい内容です。

 

 結論から書くと、「自分の意志で1時間未満に使用時間を抑えられる子どもたち」が相当数含まれている可能性が非常に高いということが起因していると思います。以前にも「マシュマロ実験」のように、「心のコントロール」が非常に重要であるということをお話させていただきましたが、今回も「自分の意志」というのがポイントになりそうです。「マシュマロ実験」は、子ども時代に自己コントロール力が身につくかどうかで、将来社会に出てうまくやっていけるかどうかが予測できるという実験でした。楽しくて誘惑の多い魅力的なスマホを1時間未満に抑える。これは、スマホに遊ばれていなく、依存することなく、自律的に使いこなし、心のコントロールが出来ている証拠ではないかと思います。そんな自己管理能力の高い子どもたちが「1時間未満」の中に一定数含まれているのではないでしょうか。先ほどの子どもにスマホを持たせるかどうかというのも、連絡用以外の目的では、「ご本人の自己管理能力次第である」ということが言えそうです。

 

 しかし、ここまでお話をすると、「でも、将来、何をしたいかわからないから勉強する気にならない……。」と子どもたちから聞こえてきそうですが、これも結局は、「自分の心をコントロール出来ていない」だけではないかと思います。確かに人間は自分の目標が決まっている方が頑張りやすくはあります。しかし、「将来の目標」と「勉強に対するモチベーション」は別物であると思います。それが北海道大学の総合入試からわかります。

 

 北海道大学では、学部別入試に加えて、平成23年度から総合入試を導入しています。総合入試とは、学部ごとではなく文系・理系のおおきな括りで入学し、1年間教養科目や基礎科目を学んだ後、本人の志望と成績に基づいて学部・学科に移行する制度です。この制度が始まってから、入学者の道内出身者の割合がどんどん減っていき、今は道外7:道内3の割合で概ね落ち着いているのが現状です。もともと北海道は大学受験において地元志向が強い傾向にありますが、道外の学力の高い受験生の受け皿となっており、希望してもなかなか進学出来ないのが現状です。

 

 総合入試が始まる前は、道外5:道内5の時代でしたが、道外からの生徒が増えてきた理由の一つに、旧帝国大学などの難関大学に合格できる学力層にいる生徒でも「将来のやりたいことははっきり決まっていない生徒が一定数いる」ということが挙げられると思います。「やりたいことが明確に決められない」から、北大の総合入試で合格をして、その後1年間大学の勉強をしながら自分の進路について考えたい人が多いのではないかと思います。ですが、北大に合格するためには、きちんと勉強をしなければ合格できません。つまり、勉強している人でも、未来の自分を明確に描くことが出来ている人はあまりいないのではないかということです。ということは、勉強をするかしないかの理由に、将来の目標が決まっているか決まっていないかは、「直接は関係ない」ということが言えるのではないでしょうか。

 

 北大以上に合格する成績を維持するためには、やはり「毎日の努力」は欠かせません。つまり、自分の心をコントロールして、やるべきことをやれている人でなければ、北大以上の難関大学の合格は相当厳しいと思います。先ほどのお話に戻りますが、勉強をしない理由に将来のことを挙げるのは、やりたくないからもっともらしい理由を言っているだけですよね。自分の心をコントロールできる人は、自分の現状を広い視野で見ることができるので、自分のするべきことの優先順位を正しく付けることができるのではないかと思います。「だからやる」ですよね。

 

 では、自分の心をコントロールするためには、どうすればよいか。まずは「理由を考える習慣」をつけることをおすすめします。今挙げたように、心のコントロールを出来る生徒は、正しく努力を出来ているケースが多いです。どうして正しく努力をすることができるのか。それは「努力の理由が分かっている」からです。人間、理由が分からないと納得しないですよね。納得しないとなかなか行動しません。例えば、宿題(努力)をしてこなかった生徒には注意をします。そのときにいつも思うのが、注意に該当していない生徒(きちんと努力をしている生徒)のほうがしっかり聞いていて、「次回以降もしっかりやろう」と反省をしている。対照的に、注意に該当している生徒(努力をしない生徒)に限って重要なことを何も聞いていなく、「きつく言われた言葉」のみが部分的に切り取られて、どうして言われているのかの理由や背景を全く考えないので、何も反省をしない。だから、次も同じようなことをやって、また注意をされる。でも、理由を考えないから、自分のこととして受け止めないので、「不平・不満」にしかならない。この繰り返し・・・。このようなケースをよく見かけます。理由を考えることで、自分の置かれている環境や背景などに気付けるようになってきます。そうすると、物事の重要度や優先順位がわかってくるので、心のコントロールもしやすくなるのではないでしょうか。

 

 今回は、スマホを代表例としてお話をしましたが、「ゲーム」、「マンガ」なども同じことが言えますよね。1日は24時間と「有限」です。「スマホ」、「ゲーム」、「マンガ」などを「やり放題」出来るほど、1日の時間は長くありません。いつもお話をするイソップ童話の「アリとキリギリス」で言えば、「アリ」は「キリギリス」が夏に遊んでいるときに、可能ならば「一緒に遊びたかった」と思います。でも、冬になった時のことを考えて、「遊びたい心」をコントロールして、冬に備えたのではないでしょうか。どうせするならば、「自分の心をコントロール」して、目の前の誘惑に「遊ばれる」ことなく、自律的に「遊びたい」ですね。「メリハリ」を付けられるようになっていきましょう!